毒親、アダルトチルドレンなど 自分の成育歴が現在の生きづらさにつながっているという考え方は、とても広がってきています。
ただ、そこに落とし穴があると思うのです。
自分の生きづらさは親のせいだというところに留まってしまうことです。
親を責めていれば、自分の生きづらさが楽になるのかというと、そうではないのです。
親のせいにするということは
愛されるべき人が、自分のことを愛していなかったということ。それどころか親の影響で自分が生きづらいということを受け止める必要もでてきてしまいます。
これは頭で考えているよりとても辛いことになります。
そもそも、生きづらさを抱えている人は我慢強くて、多少きつい状態になっても上手く流す力を身に付けています。それは一般の感覚の持ち主の方々には、到底理解できないほどの逃し方や我慢強さです。
そのようにして、今まで受止めないできた、親から愛されていなかったという事実を受け止めることになってしまうのです。
そのショックたるや言葉にならないくらいの悲しみ、空虚、そして怒り
その事実に直面した時に、今が良ければ昔の事なんでもういいんじゃないか?
何度もそう思って現実から逃れようとすることもあると思います。
ひとついえるのは、もういいんじゃないかというあきらめ癖が、根本にあることで現在が生きづらいと考えるとどうなるでしょう。
親とのコミュニケーションがベースの中で、他の人に対してもなんでも受け入れてしまったり、自分をごまかしたり、人に正直に言えなかったり…
結局、我慢の状態から抜け出すには、自分の気持ちをはっきりと言えるかどうかになってくるのではないかと思います。
母親父親は、こちらの子どもの頃のことなどすっかりと忘れていて、こちらの言っていることも理解できない状態になっているかと思います。
既に親が初老になっていれば、いい歳した大人が年寄りを相手に文句を言ってどうなるんだ? とあきらめてしまいます。
でも、文句を口にだして言えることが、普段の生活の中でどれだけ自分を助けてくれるか?
自分の好き嫌いがどれだけはっきりと言えるか?どうかで、生きづらさはずいぶんと変わってきます。
毒親だろうが機能不全家庭であろうが
一旦自分のことを守ると思って、本当は自分はこうしたかったんだとか、自分のはっきりとした気持ちが言える状態に慣れることが大切だと思います。
直接言わなくてもいいんです。
話せる人に話していきながら区切りを付けていくんです。
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